今あるものを活用したまちづくり

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　全国でみられる廃校や空き家について、治安や居住環境の維持の面から何らかの対策を迫られているケースが増えています。一方で、そのような消極的観点からではなく、それらの「今あるもの」を地域資源として積極的にまちづくりに活かしていこうという動きも顕在化しています。
　「今あるもの」と聞けば、皆さんの地域にもある遊休不動産などが思い浮かぶと思います。それらをリニューアル、リノベーションする事例は全国に多々ありますが、消極的観点からの対策は別として、まちづくりの観点からは、必ずしも所期の目的を達成しているものばかりではありません。そこで、当センターでは、「今あるもの」を活かしてまちづくりに成功している特色ある取組の事例集を作成することといたしました。
　今回取り上げる事例は、ハードの整備だけでなく、ソフト面の機能改善が加えられ、また地域の人々がその良さを再認識できるよう工夫されるなどしており、しかも、それが「今ある」人材によって行われています。事例で取り上げた方々は、もともとその場に心を寄せていた人々の思いを大切にし、施設廃止等で水面下に隠れてしまった「今もある」思いを浮かび上がらせることで、人々の和を広げていく地域活性化の好循環を生んでいます。ハード整備は一つのきっかけに過ぎず、ソフト面の改善や利用する人々の思いをつなぐ工夫があってこそ、まちづくりとして成功すると考えられます。
掲載事例については、各都道府県および各市区町村に取組事例の推薦をお願いし、特徴的な43事例を掲載しております。「特集編」の10事例は、その中でも先進的な事例について、当センター職員が現地取材を行い、関係者の方々の生の声を伺って執筆いたしました。また、「本編」の33事例は、事例に関係する自治体の担当者の方々にご執筆いただきました。

令和元年度　地域づくり団体活動事例集　『今あるものを活用したまちづくり』

特集編10事例

本編33事例

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