【終了レポート】2019年度第5回新たな知と方法を生む土日集中セミナー「アクティビティが生まれる公共空間の創り方~公民連携が拓く新たな価値~」

終了レポート

2019年08月29日

2019年度第5回新たな知と方法を生む土日集中セミナー「アクティビティが生まれる公共空間の創り方~公民連携が拓く新たな価値~」

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 第5回土日集中セミナー「アクティビティが生まれる公共空間の創り方」を、地域活性化センターで7月27日(土)~28日(日)の二日間で開催しました。

講義の様子

「価値観を学びあう経験が、市民主体のまちづくりへ」

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日目の講義は、初めに法政大学現代福祉学部福祉コミュニティ学科教授の保井美樹氏が「なぜアクティビティが生まれる公共空間づくりに取り組むのか」と題して、市民が主体的に住まうまちづくりの仕組みについて講義されました。

お互いの価値観を共有し、学び合う経験をしていくことが「価値共生」を図るきっかけとなり、それが民主主義を育むと強調されました。

「都市には、もっと官能(sensuous)が必要だ」

IMG_3441.JPGL IFULL HOME’S 総研の島原万丈氏が、「この街、なんかいいよね」と感じるような官能(sensuous)都市について講演されました。車社会を中心とした街区や排他的な空地といった均一化された都市の事例を示しながら、都市の本当の魅力を感じることができる官能都市のあり方とその評価指標について説明されました。

「やらかして」楽しい公共空間に

IMG_3466.JPG田市の栗本光太郎氏は、道路区域の変更などによってフリースタイルモトクロス(FMX)の使用やスケートボードができる広場を造るなど、楽しい公共空間づくりのために「やらかした」様々な事例を紹介。その後に講演した有限会社ハートビートプランの泉英明氏は、「水都大阪」の再生を目指す事業に取り組んだ経験を交えながら、公民連携による公共空間の利活用には、官と民が「パートナーシップ」を組み、相互の役割を着実に進めていくことが必要だと強調されました。

「計画行政からの脱却を」

IMG_3476.JPG日目の講義では、沼津市の風間一毅氏が新しいタイプの複合宿泊施設として泊まれる公園「INN THE PARK」を開設するまでの経緯などを紹介されました。その後、保井氏が再び登壇し、人の営みが見えるまちの運営には計画行政からの脱却が必要として、その手法について国内外の事例を挙げながら説明。さらに、地域の未来のために仕事の枠を超えて活動していく人材が必要だと話されました。

グループワーク

後に、公共空間を活用して実施したいことを伝えた初日の「アイデアピッチ」を踏まえ、実現に向けた具体的なファーストアクションを話し合うワークショップが開かれ、個人として何ができるかを考える有意義な時間となりました。

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        ≪初日のアイディアピッチ≫

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        ≪グループワーク 発表の様子≫

セミナーを終えて

 こうした2日間のセミナーを通じて、まちへのワクワク感や期待感をつくりだすためには官民の連携が不可欠であり、効果的な連携にはビジョンの共有やスモールアクションを連続的に起こしていくことが必要だと感じました。

以上、終了レポートでした!

今後も面白いセミナーが目白押しですので、是非ご参加ください!!

講演者紹介

法政大学現代福祉学部福祉コミュニティ学科 教授 保井 美樹 氏

MIKI YASUI PHOTO.png

早稲田大学政治経済学部卒業。ニューヨーク大学大学院都市計修士課程修了後、東京大学で博士号取得(工学)。東京大学特任教授、NY行政研究所客員研究員、世界銀行等を経て、2012年より現職。エリアマネジメント、官民連携まちづくりを専門とし、研究の傍ら各地で実践の支援を行う。著書に『ポスト2020の都市づくり』(共著・2017)、『学びあいの場が育てる地域創生〜産官学民の協働実践』(共著・2017)等

LIFULL HOME’S 総研 所長 島原 万丈 氏

島原 万丈-2.jpg

1989年株式会社リクルート入社。2013年3月リクルートを退社、同年7月株式会社ネクストでHOME’S総研所長に就任。他に国交省「中古住宅・リフォームトータルプラン」検討委員など。「本当に住んで幸せな街~全国『官能都市』ランキング~」の著者。まちを「機能性」ではなく、暮らす人々の「五感」で計るという新しい物差しを提案している。

有限会社ハートビートプラン 代表取締役 泉 英明 氏

顔写真_泉(修正後).jpg

高松、下関、大阪なんば、豊田、岡崎のまちなか再生や公共空間のプレイスメイキング、工業地域の住工共生まちづくり、着地型観光事業「OSAKA 旅めがね」、水辺空間のリノベーション「北浜テラス」、「水都大阪」事業推進、「長門湯本温泉」の温泉地再生、市営住宅エリアの再生「大東市北条プロジェクト」などに関わる。まちづくりの「まち医者」としての関わりを目指す。著書に『都市を変える水辺アクション』(共編著、学芸出版社)、『民間主導・行政支援の公民連携の教科書』((共著、日経BP社)。

豊田市都市整備部 部長 栗本 光太郎 氏

豊田市栗本プロフィール写真(カンヌレッドカーペット歩行前).jpg

1985年豊田市役所入庁。都市計画課長、経営戦略担当副参事等を経て、2019年4月から都市整備部長を務める。入庁以来、昔ながらの土木屋であったが、2014年にヤン・ゲール氏の講演を聞きプレイスメイキングに目覚め、翌年、ストロイエに佇みたくなりコペンハーゲンへ行き、ゲールアーキテクトに潜入。プレイスメイキングこそが、土木屋に求められていることだと庁内外で奮闘している。あそべるとよたプロジェクトでは、ペデストリアンデッキの一部を道路区域から除外して盆踊り大会を催すなど、公費負担一切なしの民間手弁当方式で公共空間からまちなかにワクワク感を生み出す取組みをしている。

沼津市都市計画部緑地公園課 課長補佐 青木 栄一 氏

青木様.JPG

2017年3月に廃止した少年自然の家を、公民連携手法により民間自立型の事業に転換した、泊まれる公園「INN THE PARK」。現代的なリノベーションを行い、新しいタイプの複合宿泊施設として2017年10月にオープン。地域内外の多くの人に利用され、賑わいを見せている。

スケジュール(予定)

※内容が変更となる場合もあります。変更があった際は、このページ等でお知らせいたします。

1日目(7月27日)

12:30~13:00 受付
13:00~13:10 開講式
13:10~14:00

講義Ⅰ 講師:保井 美樹 氏

14:05~15:05

講義Ⅱ 講師:島原 万丈 氏 

15:20~16:05

講義Ⅲ 講師:栗本 光太郎 氏

16:10~16:55

講義Ⅳ 講師:泉 英明 氏

17:10~18:10

パネルディスカッション 

ファシリテーター:保井氏、パネリスト:島原氏、栗本氏、泉氏

18:10~18:20

1日目のまとめ

19:00~21:00

交流会(会費制)

2日目(7月28日)

09:00~09:10

1日目の振り返り

09:10~09:40

講義Ⅴ 講師:青木 栄一 氏

09:55~10:25

講義Ⅵ 講師:保井 美樹 氏

10:25~11:45

グループワーク

11:45~11:50

2日目のまとめ

11:50~12:00

閉講式

講演者紹介 

法政大学現代福祉学部福祉コミュニティ学科 教授 保井 美樹 氏

MIKI YASUI PHOTO.png

早稲田大学政治経済学部卒業。ニューヨーク大学大学院都市計修士課程修了後、東京大学で博士号取得(工学)。東京大学特任教授、NY行政研究所客員研究員、世界銀行等を経て、2012年より現職。エリアマネジメント、官民連携まちづくりを専門とし、研究の傍ら各地で実践の支援を行う。著書に『ポスト2020の都市づくり』(共著・2017)、『学びあいの場が育てる地域創生〜産官学民の協働実践』(共著・2017)等

LIFULL HOME’S 総研 所長 島原 万丈 氏

島原 万丈-2.jpg

1989年株式会社リクルート入社。2013年3月リクルートを退社、同年7月株式会社ネクストでHOME’S総研所長に就任。他に国交省「中古住宅・リフォームトータルプラン」検討委員など。「本当に住んで幸せな街~全国『官能都市』ランキング~」の著者。まちを「機能性」ではなく、暮らす人々の「五感」で計るという新しい物差しを提案している。

有限会社ハートビートプラン 代表取締役 泉 英明 氏

顔写真_泉(修正後).jpg

高松、下関、大阪なんば、豊田、岡崎のまちなか再生や公共空間のプレイスメイキング、工業地域の住工共生まちづくり、着地型観光事業「OSAKA 旅めがね」、水辺空間のリノベーション「北浜テラス」、「水都大阪」事業推進、「長門湯本温泉」の温泉地再生、市営住宅エリアの再生「大東市北条プロジェクト」などに関わる。まちづくりの「まち医者」としての関わりを目指す。著書に『都市を変える水辺アクション』(共編著、学芸出版社)、『民間主導・行政支援の公民連携の教科書』((共著、日経BP社)。

豊田市都市整備部 部長 栗本 光太郎 氏

豊田市栗本プロフィール写真(カンヌレッドカーペット歩行前).jpg

1985年豊田市役所入庁。都市計画課長、経営戦略担当副参事等を経て、2019年4月から都市整備部長を務める。入庁以来、昔ながらの土木屋であったが、2014年にヤン・ゲール氏の講演を聞きプレイスメイキングに目覚め、翌年、ストロイエに佇みたくなりコペンハーゲンへ行き、ゲールアーキテクトに潜入。プレイスメイキングこそが、土木屋に求められていることだと庁内外で奮闘している。あそべるとよたプロジェクトでは、ペデストリアンデッキの一部を道路区域から除外して盆踊り大会を催すなど、公費負担一切なしの民間手弁当方式で公共空間からまちなかにワクワク感を生み出す取組みをしている。

沼津市都市計画部緑地公園課 課長補佐 青木 栄一 氏

青木様.JPG

2017年3月に廃止した少年自然の家を、公民連携手法により民間自立型の事業に転換した、泊まれる公園「INN THE PARK」。現代的なリノベーションを行い、新しいタイプの複合宿泊施設として2017年10月にオープン。地域内外の多くの人に利用され、賑わいを見せている。

スケジュール(予定)

※内容が変更となる場合もあります。変更があった際は、このページ等でお知らせいたします。

1日目(7月27日)

12:30~13:00 受付
13:00~13:10 開講式
13:10~14:00

講義Ⅰ 講師:保井 美樹 氏

14:05~15:05

講義Ⅱ 講師:島原 万丈 氏 

15:20~16:05

講義Ⅲ 講師:栗本 光太郎 氏

16:10~16:55

講義Ⅳ 講師:泉 英明 氏

17:10~18:10

パネルディスカッション 

ファシリテーター:保井氏、パネリスト:島原氏、栗本氏、泉氏

18:10~18:20

1日目のまとめ

19:00~21:00

交流会(会費制)

2日目(7月28日)

09:00~09:10

1日目の振り返り

09:10~09:40

講義Ⅴ 講師:青木 栄一 氏

09:55~10:25

講義Ⅵ 講師:保井 美樹 氏

10:25~11:45

グループワーク

11:45~11:50

2日目のまとめ

11:50~12:00

閉講式