【終了レポート】令和4年度 地方創生実践塾in鳥取県米子市

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2022年10月21日

令和4年度 地方創生実践塾in鳥取県米子市                            まちづくりメディアラボ~WEB・動画・写真を駆使した地域プロモーション技法を学ぶ~

 令和4年7月15日(金)、23日(土) 、24日(日)において、鳥取県米子市で「まちづくりメディアラボ~WEB・動画・写真を駆使した地域プロモーション技法を学ぶ~」をテーマとした地方創生実践塾を開催しました。 

 「まちづくりメディアラボ」では、各開催地を舞台に、グループワークによる1泊2日の集中トレーニングを通じ、WEB・動画・写真を駆使する技術を体得します。

 全国各地の自治体職員や民間企業など総勢22名にご参加をいただきました。

【7月15日(金)】
◆事前セッション「メディアプロデューサー特論」(オンライン)
講 師:BBT大学グローバル経営学科長・教授、一般社団法人INSPIRE代表理事 谷中 修吾 氏

翌週のフィールドワーク(プラン作成・素材収集・WEBサイト制作)に向けて、基礎知識を習得します。

地域プロモーションにおいては、プロモーションの全体像を見るために必要なメディアプロデユーサーの視点やメディアプロデューサーの基本的な考え方について解説いただきました。

 また、地域プロモーションで画期的な取組を行うための発想や地域プロモーション企画をスムーズに推進するためのポイントなどもお話しいただきました。

【7月23日(土)】                                      ◆開会式

実践塾開始に先立ち、米子市統括調整監の辻佳枝氏より歓迎のご挨拶をいただきました。

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◆講義1「メディアプロデューサー特論(事前セッションの振り返り)」              講 師:BBT大学グローバル経営学科長・教授、一般社団法人INSPIRE代表理事 谷中 修吾 氏

 事前セッションの振り返りと、斬新な発想方法や企画を円滑に進めるためのポイントなどをご教示いただきました。地域プロモーションにおいて、その地域ならではの突き抜けたアイディアを生み出し、それらを地域課題に結び付ける考え方を学びました。 

 谷中氏の「他の情報に埋もれないよう、語呂合わせや言葉遊びで突き抜けたアイディアを考え、その突き抜けたアイディアを形にするために、ターゲット設定と何を提供できるのかを明確に考えることが重要である」という話が印象に残っています。

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◆講義2「米子市の現状と課題」                                講 師:米子市総務部秘書広報課シティプロモーション推進室 末次 俊明 氏 米子市経済部文化観光局観光課 山口 拡志 氏

 米子市の概要や皆生温泉まちづくりビジョン、今後の展望などについてお話しいただきました。市民や地元企業、行政が連携し、共にまちづくりについて考え、行動することの大切さを学びました。

 また、米子市の皆生温泉では、滞在型のコンテンツや店舗が不足しており、温泉街での来訪者の滞留が生まれていない現状があります。

 そこで、「皆生温泉Tライン(遊歩道と四条通り)」を重点に照明などの外観の統一的な整備のほか、スポーツ、健康などに結びつくコンテンツを準備するなど空間づくりに取り組んでいます。

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◆講義3・突き抜けた"米子の歩き方"を紹介するWEBサイト『皆生ウォーカー』の制作・フィールドワーク(グループによる地域取材)                                 講 師:BBT大学グローバル経営学科長・教授、一般社団法人INSPIRE代表理事 谷中 修吾 氏

 受講者はグループに分かれ、観光客の誘致を目的とした「皆生温泉まち歩きプラン」を考え、写真や動画などの素材を収集しWEBサイトの制作を行います。

制作にあたり、撮影トレーニングを兼ねたビーチテニスを体験し、写真や動画の撮影技法を学びました。谷中氏より「スマホで撮影する時は構図勝負。スマホの画面を見ながらどんどん体を動かして撮影しましょう」と話がありました。参加者は、砂浜に寝そべりながら、躍動感と迫力のある構図を探し撮影練習を行いました。他にも、ある1点から複数の線が放射状に伸びていくように撮影し遠近感を表現する「放射線構図」やグリッド線を活用し画面を縦横三分割にし、その交点に被写体を配置して撮影する「三分割構図」など様々な技法を学びました。

 その後、実際に市内を歩きまわり、学んだ撮影技法を実践しながら現場ロケを行いました。

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【7月24日(日)】                                       ◆グループワーク(追加取材及びWEBサイト制作)

 1日目のフィールドワークに引き続き、WEBサイトの作成に向け、追加取材を行うなど、限られた時間で発表に向けた準備を行いました。

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◆発表・講評・表彰式

 各グループが作成したWEBサイトの発表を行いました。私の班(Fグループ)で制作したWEBサイトでは、皆生温泉の「皆生(かいけ)」と「会計(かいけい)」の言葉遊びの要素から、「会計士」をターゲットに絞り、日々デスクワークに取り組む会計士に向け、健康向上に資するコンテンツを紹介するサイトを制作しました。

 各グループとも、WEBサイトのターゲットを明確にしており、その地域ならではの突き抜けたアイディアを具現化した発表でした。

 発表後の講評では、谷中氏からは、「皆生温泉の特徴を活かしながら、明確にターゲットを絞り、突き抜けたコンセプトを具体化できている」といった講評をいただきました。

 また、辻氏からも「今まで思いつかなかった市の観光に関する提案をしていただき、とても有意義だった。」といった講評をいただきました。

 最後に、表彰式では、3グループに「最優秀賞(Aグループ)」、「地域活性化センター賞(Eグループ)」、「米子賞(Fグループ)」が授与されました。

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サイト名

特徴

Aグループ

快楽に溺れろっ!~皆生温泉~

海水浴などの定番プランではなく新しい皆生温泉の楽しみ方を提案

Bグループ

リタイア世代の聖地 皆生温泉

リタイア世代の夫婦をターゲットに絞り贅沢な休日プランを提案

Cグループ

KAIKE10~皆生で育む愛の10種目~

皆生温泉でカップル向け10種目の筋肉プランを提案

Dグループ

ひと夏の海と温泉が近い経験♡皆生温泉

1人、カップル、ファミリー層、様々な年代に対するプランを提案

Eグループ

知らない人はもっかいけー「皆生温泉Tライン」

「皆生温泉Tライン」で体験できるコンテンツ提供

Fグループ

会計士の皆さん!皆生にみんな行け!

皆生(かいけ)と会計士(かいけいし)の言葉遊びからコンセプトを設計

◆まとめ

 この実践塾では、メディアプロデューサー視点でのWEBサイト制作を学ぶことができました。

 また、講評の中で、谷中氏の「地域プロモーションを展開することはマーケティングの目的ではない。今回の実践塾であれば、WEBサイト制作が目的ではなく、米子市への観光客の誘致が目的である。常にマーケティングの全体像を把握し、目的を意識して地域プロモーションを展開しましょう」というコメントが印象的でした。

WEBツールを作成することを目的とするのではなく、地域プロモーションの目標を達成するためにツールを利用することの重要性と難しさを実感しました。

 写真や動画撮影方法、WEBサイト制作技法を学んだ上で、突き抜けたアイディアを実現するための明確なコンセプトとターゲット設定を実践するなど、多くのことに通ずる考え方を学んだ2日間でした。

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『皆生ウォーカー』各グループが制作したWEBサイト

KAIKE WALKER www.kaike-walker.com

※このサイトは、企画の実現性を検証する前段階の成果物であり、あくまで本番仕様ではないということをご留意の上でご覧ください。