【終了レポート】令和4年度【スタンダード型(平日半日型)】新たな知と方法を生む地方創生セミナー 多世代交流拠点としての「こども食堂」 ~「食」を通した居場所づくり~

募集終了

2023年01月25日

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令和4年度新たな知と方法を生む地方創生セミナー「多世代交流拠点としての『こども食堂』~『食』を通した居場所づくり~」を令和4年11月22日(火)にリアルとオンラインを併用して開催しました。

全国各地から自治体職員など17名のご参加をいただきました。

講義Ⅰ

認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ 理事長 湯浅 誠 氏

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1969年東京都生まれ。東京大学法学部卒。

1990年代よりホームレス支援に従事し、2009年から足掛け3年間内閣府参与に就任。

2014〜2019年まで法政大学教授を務める。

ヤフーニュース個人に連載中の「1ミリでも進める子どもの貧困対策」で「オーサーアワード2016」受賞、法政大学の教育実践で「学生が選ぶベストティーチャー」を2年連続で受賞。

「こども食堂安心・安全プロジェクト」でCampfireAward2018受賞。

「こども食堂と私たちの地域・社会」

 湯浅氏からは、こども食堂を支援する団体として、こども食堂の地域における可能性、地方公共団体の役割についてご講義いただいきました。

 湯浅氏は、こども食堂のような多世代交流拠点が社会的に有用であるという理解を広め、公的なお金が使えるような流れを作りたいと述べられていました。そのためには地方公共団体が、行政の信用力を使って、それぞれが十分に活動できるような環境づくりに努めることが大切だとお話しされました。

講義Ⅱ

認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ 理事 渋谷 雅人 氏

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山形県生まれ。1991年慶應大学(法学部)卒。同年、住友商事に入社。

主に鉄鋼事業部門にてトレード、事業経営に従事。2015年 住友商事東北株式会社 取締役。

2017年、50歳で早期退職後、企業・NPOの経営戦略ダイアログパートナーとして活動。

2019年、ファンドレイジングスクールを修了。

2020年10月から、全国こども食堂支援センター・むすびえに参画。

志「助け合いに溢れ、出会うすべての人が自分に正直に生きる社会をともに生きること」。

得意分野は、コーチング、ファシリテーション、チームビルディング。共感力と俯瞰力を大切にしており、好きな言葉は「When you want something, all the universe conspires in helping you to achieve it.」

「こども食堂を拠点とした地域ステークホルダーの連携事例紹介」

 渋谷氏からは、都道府県ごとの指標や、こども食堂について積極的に活動をしている地方公共団体の事例ついてご講義いただきました。また、こども食堂は子どものためだけではなく、子育て中の親、高齢者、引きこもりの若者などにとっても居場所として価値あるものだとお話しされました。

事例紹介

下田 佳代子 氏(埼玉県福祉部少子政策課こどもの未来応援担当)

牧戸 貞 氏(三重県桑名市こども総合センター)

戸川 美子 氏(全国農業協同組合連合会(JA全農))

「こども食堂へのサポート」

 下田氏と牧戸氏からは、それぞれ埼玉県と桑名市の子どもの居場所づくりについて講義いただきました。埼玉県では、貧困の連鎖を断ち切るために、生まれた環境に左右されず、自己肯定感を養うための居場所が必要であると考え、こども食堂を推進しているとお話しされました。また、桑名市では、地域子供の未来応援交付金を活用し、食事の提供、遊び・学習を通じた居場所の提供や資格取得支援を行なっているとお話しされました。

 戸川氏からは、JA全農の取組について講義いただきました。JA全農は、新型コロナウイルスの影響による一斉休校によって、十分に栄養と取れていない子どもたちがいると知り、学乳休止期の牛乳の無償提供を開始したとお話しされました。

グループワーク&発表・講評

 講義終了後は、受講者同士でグループワークを行い、こども食堂にとって、官民でどのようなサポートが適切なのか意見交換を行いました。

 発表・講評では、将来的にこども食堂を開きたいと思っている受講者からの発表に対し、講師陣から講評いただき、こども食堂を開く上で大切なことなど、今後の実践につながる良いきっかけになりました。

セミナーを終えて

 「こども食堂」の必要性、運営の難しさを学びました。行政と地域の連携やコミュニケーションが重要であり、行政としては、地域課題を改めて認識し、補助金以外の部分も含めて関わり方を工夫していく必要があると感じました。

【地域づくり用】集合写真1.png

スケジュール

11月22日(火)

13:00~

開講式

13:10~

講義Ⅰ「こども食堂と私たちの地域・社会」:講師 湯浅 氏 

14:20~

講義Ⅱ「こども食堂を拠点とした地域ステークホルダーの連携事例紹介」:講師 渋谷 氏

15:00~

取組事例紹介(行政:埼玉県、三重県桑名市、民間:JA全農酪農部)

16:00~

グループワーク(30分)、講師講評、質疑応答

16:50~17:00

閉講式

連絡先

セミナー統括課
TEL:03-5202-6134  FAX:03-5202-0755  E-mail:seminar@jcrd.jp