平成29年度第8回地方創生実践塾 兵庫県養父市

地方創生実践塾 募集終了 終了レポート

2017年10月27日

地方創生実践塾 in 兵庫県養父市
国家戦略特区が切り拓く中山間地域の新しいみち -中山間農業改革特区 養父市の挑戦-

平成29年10月27日(金)~28日(土)の2日間、兵庫県養父市で「国家戦略特区が切り拓く中山間地域の新しいみち ~中山間農業改革特区 養父市の挑戦~」をテーマに平成29年度第8回目の地方創生実践塾を開催しました。全国各地から自治体職員など30名のご参加をいただきました。

1日目<10月27日(金)>

講義①「養父がおこす農業の革命」 広瀬 栄氏(養父市長)

講義①

養父市長の広瀬栄氏から歓迎のご挨拶をいただき、引き続き「養父がおこす農業の革命」をテーマにご講義いただきました。

養父市では、多様な農業の担い手により農地を価値あるものへ変革し、中山間地域のモデルを構築しています。全国画一的な施策ではなく、特区制度を活用し中山間地域の価値を創造する多様な取組についてご講義いただきました。

講義②「なぜ私は耕作放棄地を再生させるのか」 西辻 一真氏((株)マイファーム 代表取締役)

講義②

特別講師の西辻一真氏から「なぜ私は耕作放棄地を再生させるのか」をテーマにご講義いただきました。

中山間地域における、耕作放棄地を再生させるための取組についてご説明いただきました。地域に応じてビジョンを描き、空いている農地を活用し農業を楽しむ場を創造する取り組みや、農業を通じて小さな喜びと笑顔を積み重ねることが、耕作放棄地の再生につながり、失われつつある農の原風景を取り戻すことにつながっていくことなどをお話しいただきました。

パネルディスカッション「暮らしの中の"農"の再発見」

パネルディスカッション

畑 正夫氏(兵庫県立大学地域創造機構教授)
広瀬 栄氏(養父市長)
西辻 一真氏((株)マイファーム 代表取締役)
高階 博氏(能座農会長)
小谷 英輔氏(兵庫ナカバヤシ(株) 代表取締役)

主任講師である畑正夫氏のコーディネートのもと、パネルディスカッションを行いました。

「暮らしの中の"農"の再発見」と題して、各パネラーによる特徴的取り組みに始まり、どうやって地域の魅力を発見し、磨き、農業改革・地域おこしに繋げていけばよいか探っていきました。

2日目<10月28日(土)>

フィールドワーク①(株)Amnak営農地域 視察

フィールドワーク①

「(株)Amnak」が営農する「能座地区」のお寺で、様々な取り組みについてご講義いただきました。

遊休農地の再生から役員の移住など、地域の課題解決に結びつけながら持続可能な経営を目指す事業展開についてお話しいただきました。能座地区にある16.6haの農地のうち、休耕田だった8.4haの農地を、全て再生しただけでなく、酒米の生産から収穫、地域の酒造にOEMし日本酒「能座ほまれ」「但馬ほまれ」の製造販売を展開していることなどをご説明いただきました。

フィールドワーク②兵庫ナカバヤシ(株)農地・保存乾燥施設 視察

フィールドワーク②

技術の伝承と地域の雇用を守るため、仕事の二毛作を展開する「兵庫ナカバヤシ(株)」の農地と保存・乾燥施設を見学しました。

製本業の閑散期における業務の平準化を図るため、農業分野に進出し地域の雇用と農地を守る取り組みについてご説明いただきました。H27に0.7haだったにんにくの生産規模を、H30には10haまで規模拡大を図っていること、にんにく栽培技術実証圃場としての土壌改良、保存・乾燥施設や加工施設についてお話しいただきました。地元の農業高校生が新たに就職するなど、地域における雇用の受け皿としても成果をあげられています。

フィールドワーク③(株)クボタeファームやぶ 営農地域 視察

フィールドワーク③

アイメックフィルム栽培などの複合栽培を展開する「(株)クボタeファーム」を見学しました。

日本の農業が抱える「経営課題」の解決を目指し、(株)クボタによる「クボタファーム構想」の全国での展開と、養父市におけるクボタeファームやぶの取組についてお話しいただきました。高付加価値作物の栽培や低コスト省力化稲作の取組など、中山間地農業の新しいモデルを目指した取り組みについてご説明いただきました。

グループワーク

座談会

2日間の最後にグループワークとして「自分のフィールドで"夢"を描けるような"地域の仕事"をつくるためには何をすべきか」をテーマに議論を行いました。

養父市の国家戦略特区の指定を通して感じたことや気付き、自分の地域を良くするためにはどのような事が求められるかを各グループでディスカッションし、最後に発表を行いました。今後地域で取り組んでいきたいことなどについて、活発な発表が行われました。

集合写真会場

参加者の方からいただいたコメントの一部を紹介します

  • 企業参画で農業を盛り上げようとする行政と企業、地域の意見が聞くことができ参考になりました。
  • 養父市の素晴らしい取り組みがわかる充実した実践塾でした。
  • 中山間地域を特区にするという取り組みを実際に生で話を聞けて大変参考になりました。
  • 全国共通の課題であり、モデルが求められている中で良きヒントが与えられました。

カリキュラム

1日目:10月27日(金)

13:30~14:00 開講式
14:00~14:00 講義①「養父がおこす農業の革命」
特別講師:広瀬 栄氏(養父市長)
14:30~15:20 講義②「なぜ私は耕作放棄地を再生させるのか」
特別講師:西辻 一真氏((株)マイファーム代表取締役)
15:30~17:00 パネルディスカッション
主任講師:畑 正夫氏 (兵庫県立大学地域創造機構教授)
パネリスト:広瀬 栄氏 (養父市長)
パネリスト:西辻 一真氏((株)マイファーム代表取締役)
パネリスト:高階 博氏 (能座農会長)
パネリスト:小谷 英輔氏(兵庫ナカバヤシ(株)代表取締役)
17:20~19:20 交流会

2日目:10月28日(土)

9:00~09:50 フィールドワーク① (株)Amnak営農地域 視察
10:30~11:10 フィールドワーク② 兵庫ナカバヤシ(株) 農地・保存乾燥施設 視察
11:40~12:10 フィールドワーク③ (株)クボタeファームやぶ 営農地域 視察
13:15~14:15 グループワーク
14:15~14:25 閉講式

御参加・御協力いただいた皆様、ありがとうございました!

連絡先

セミナー統括課
TEL:03-5202-6134  FAX:03-5202-0755  E-mail:seminar@jcrd.jp