【終了レポート】平成30年度 第4回地方創生実践塾(埼玉県秩父市)

地方創生実践塾 終了レポート

2018年05月22日

平成30年度第4回地方創生実践塾in埼玉県秩父市「秩父に学ぶ『地域ブランド』の作り方」

平成30年8月25日(土)~26日(日)の2日間、埼玉県秩父市で、「秩父に学ぶ『地域ブランド』の作り方」をテーマとして、平成30年度第4回目の地方創生実践塾を開催しました。全国各地の自治体職員など30名にご参加をいただきました。

【8月25日(土)】

◆講義1「秩父版観光DMOと秩父ブランド『LOVE CHICHIBU PROJECT』について

 主任講師:井上 正幸氏(一般社団法人秩父地域おもてなし観光公社事務局長)

 行政側の地域ブランドの作り方、官民をまとめマーケティングを実践する方法についてご講義いただきました。おもてなし観光公社立ち上げの背景と組織運営、観光から地域ブランドへの事業拡大方針と現状について学ぶことができ、官民連携の重要さを理解することができました。

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◆講義2「秩父ウイスキー祭の取組

 講師:横田 武志氏(バー・チェアリー/Sunny Place代表、秩父ウイスキー祭実行委員長)

 秩父ウイスキー祭の実行委員長である横田氏からは、秩父ウイスキー祭をはじめた経緯や開催に至るまでの苦労などをご講義いただきました。民間主導型のイベント作りの好事例として、秩父の地域住民の自主性の高さに驚く一方で、地域ブランドを作るうえで地域住民の協力がいかに重要であるかについて学ぶことができました。

◆講義3「秩父固有『太白いも』を活用したお菓子作りと海外販路開拓

 講師:中村 雅夫氏(秩父中村屋代表取締役社長)

 秩父市で老舗菓子店を経営されている中村氏に、秩父の「太白いも」に着目した経緯や行政とのかかわり方、海外販路拡大の現状についてご講義いただきました。民間事業者の活発な取組には刺激を受けるものがあり、秩父を盛り上げ発信していこうという熱い思いから海外で販売するまでに至ったバイタリティーの強さが印象的でした。

◆フィールドワーク「市街地散策

 今宮神社や慈眼寺、少林寺など秩父の人気名所を3グループに分かれて散策しました。地元ガイドの解説を聞きながら秩父の街なかを実際に歩き、秩父の歴史や風土を体感することができました。

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【8月26日(日)】

◆フィールドワーク「秩父蒸溜所」

(株)ベンチャーウィスキーの秩父蒸溜所を視察しました。普段は一般公開をしていない工場の内部をじっくり見ることができ、昨日講義にあった「秩父ウイスキー祭」を始める契機であり、世界最高賞を受賞したウイスキー「イチローズモルト」が世界に認められるまでの道のりを学ぶことができました。

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◆フィールドワーク「兎田ワイナリー」

ブドウ作りからワイン製造まで自前で行う兎田ワイナリーを見学しました。深田社長から秩父でワインを作るに至った経緯をお伺いした後、経営される地産地消にこだわったレストランで秩父の恵みを実際に味わいました。

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◆フィールドワーク「メープルベース」

 メープルシロップを製造・販売する国内初のシュガーハウス「メープルベース」を見学しました。秩父の気候を活かし、森林を育みながらブランド化していくメープルのストーリーに共感しUターンして起業した井原愛子氏の話を聞き、地域資源を活かした商品開発にかける思いや考え方を学ぶことができました。

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◆グループワーク・発表・講評

 今回の実践塾を通じて学んだことを踏まえ、自信の地域の地域ブランドの創出と確立について発表し、全体で共有しました。

 グループ内での意見交換を通して、各地域においてどのような課題があるのか、どのような手法で地域ブランドを作ることができるのかといったことについて、それぞれ異なった立場の方同士で意見交換することで、今までになかった視点に気づくことができました。

 「すべての地域において言えることは、官民の連携なしでは地域ブランド作りは成功しないということです。」と井上主任講師は仰っています。切り口の異なる数多くのプレーヤーの調整をいかに上手に行うことができるかが、地域ブランドを作るうえでのポイントになるということを学びました。

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<最後に参加者の方から頂いたお言葉の一部を紹介します>

・実際の体験からのお話がリアルに聞け、大変勉強になりました。

・地域の皆様が仲良く連携なされていることを実感しました。

・講義やフィールドワークを通じてお話をしてくださった方全員の秩父を盛り上げ発信していこうという熱い思いを肌で感じることができました。行政の立場でもう一度地域の資源や地域で頑張っている人たちに目を向け、共に進んでいきたいと思いました。

・講師の皆様の地域への想いが大変感じられた2日間でした。地域の活性化には人と人のつながりが大切ということを再認識できました。

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カリキュラム

8月25日(土) 会場:秩父宮記念市民会館「けやきフォーラム」

13:00~13:15 開講式-開催地挨拶:秩父市長 久喜 邦康 氏主催者挨拶:(一財)地域活性化センター常務理事 岩崎 正敏
13:15~14:15 講義1「秩父版観光DMOと秩父ブランド『LOVE CHICHIBU PROJECT』について」主任講師:一般社団法人秩父地域おもてなし観光公社事務局長 井上 正幸 氏
14:25~15:25 講義2「秩父ウイスキー祭の取組」                                        講師:バー・チェアリー/Sunny Place代表、秩父ウイスキー祭実行委員長 横田 武志 氏
15:35~16:35 講義3「秩父固有『太白いも』を活用したお菓子作りと海外販路開拓」                                       講師:秩父中村屋代表取締役社長 中村 雅夫 氏
16:45~17:45 フィールドワーク「市街地散策」今宮神社 御旅所 慈眼寺 少林寺 番場通り ほか

8月26日(日)会場:秩父市歴史文化伝承館

9:00~11:00   フィールドワーク「秩父蒸溜所」
11:10~12:00 フィールドワーク「兎田ワイナリー」
13:20~14:20 フィールドワーク「メープルベース」
15:00~16:20 グループワーク・発表・講評     
16:20~16:30 閉講式     

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