【終了レポート】令和3年度【スタンダード型】新たな知と方法を生む地方創生セミナー マイクロツーリズムのすゝめ ~地域の魅力再発見~

新たな知と方法を生む地方創生セミナー 終了レポート

2021年07月14日

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 令和3年度新たな知と方法を生む地方創生セミナー「マイクロツーリズムのすゝめ~地域の魅力再発見~」をリアルとオンラインを併用して開催しました。全国各地から自治体職員など37名のご参加をいただきました。

講義Ⅰ 「マイクロツーリズムのすゝめ~地域の魅力再発見~」

◆坂元 英俊 氏(一般社団法人地域観光研究所 代表理事)

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 農林水産省の外郭団体である財団法人日本農業土木総合研究所研究員として、全国の農村総合整備計画などの策定に携わる。その後、民間のコンサルタントで九州各県の地域振興計画や特産品等のブランド開発を行い、福岡県八女郡星野村・財団法人星のふるさとの専務理事、財団法人阿蘇地域振興デザインセンターの事務局長、株式会社マインドシェアの観光地域づくりプロデューサーを経て、一般社団法人島原半島観光連盟の専務として、連盟の運営や観光地域づくりを行なった後、一般社団法人地域観光研究所代表理事として、観光とツーリズムの融合を図る観光地域づくりを行う。また2015年から2019年まで、GSTC国際認証フォーラムに関わり、2020年4月から東京事務所を開設し、観光×SDGsを推進している。

「地域側の視点に立った滞在交流型観光」

 坂元氏から実際に関わられた事例を踏まえ、地域づくりの視点から捉えたマイクロツーリズムについてご講義いただきました。
 マイクロツーリズムとは、自宅から1~2時間圏内の地元または近隣への宿泊観光や日帰り観光です。単に観光スポットに訪れるだけではなく、自然や商店街などの地域資源を活用し、地域の中を回遊し地域の方との交流を行う「滞在交流型観光」が重要であると強調されました。そのためには、地域住民が主体となった地域づくりが重要であるとも話されました。

事例紹介①「観光×○○ 業界コラボで課題解決 コロナに負けないファンづくり」

◆角 幸治 氏(株式会社玉造温泉まちデコ 代表取締役)

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 松江市の高校を卒業後、5年間で11回の転職とリストラを経て玉造温泉の老舗旅館にたどり着く。玉造温泉の活性化に使命を感じて玉造温泉の観光協会の事務局となり、タマステージ、おやしろ本舗など様々な事業を成功に導いた。温泉街の活性化を目的とした株式会社を設立し、各種事業を成功させ、年商3億を超える事業者としても活躍中。

「観光×通販の仕組みづくり」

 角氏からコロナ禍においてもファン(関係人口)を作ったご自身の取組についてご講義いただきました。
 観光を一過性のものとせず、旅から帰った後でも継続的に関わりを持ってくれるファンを獲得することが重要であると話されました。また、各自治体にある観光協会においても、観光情報を提供する際の送付先情報を活用することで、ファンづくりにつなげることができるとも話されました。


事例紹介②「「つながり」人口の最大化を狙った地域経営戦略(スイス・ツェルマット型のDMO体制構築)」

◆小松 志大 氏((一社)気仙沼地域戦略 事務局長)

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 IT企業で調達・物流、経営管理コンサルタントとして従事後、2013年から公益社団法人経済同友会の「東北未来創造イニシアティブ」に参画。気仙沼市を拠点に、地域リーダーの育成や地域資源発の新規事業創出、地域経営の仕組みづくり(DMO)に取り組む。2017年気仙沼市役所に入庁し、2020年4月から現職。

「官民連携による地域経営とつながり人口の創出」                              

 小松氏から官民連携による地域経営を行う気仙沼観光推進機構(DMO)の取組についてご講義いただきました。
 気仙沼への交流人口増加と地域内消費を促進する産業振興を図るため、行政や商工会議所、観光協会などで構成された気仙沼DMOが2017(平成29)年に設立されたそうです。データ分析によりターゲットを明確にし、ニーズに基づいた商品を発信し、ファンを大切にすることが重要であると強調されました。

意見交換&パネルディスカッション

 グループに分かれた意見交換では、ターゲットの明確化や「何をどうしたいのか」という軸を持った取組が重要であるとの意見がありました。
 パネルディスカッションでは、講義を通して生じた受講者からの質問に対し講師3名から丁寧に回答いただき、講義の内容の理解が深まりました。

パネルディスカッションの様子

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グループでの意見共有の様子

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セミナーを終えて

 今回のセミナーを受講し、新たな観光スポットや商品を探すことも大切であると思ったが、今あるものや当たり前に思っているものに着目することで、住民と一緒になって地域を盛り上げていくことができることを学びました。また、ターゲット把握やニーズ対応のために、きちんとデータ分析をすることが重要であると気づきました。

以上、終了レポートでした!

スケジュール

6月11日(金)

13:00~13:10

開講式

13:10~14:10

講義Ⅰ      

14:20~15:00

事例紹介①

15:05~15:45

事例紹介②

15:55~16:50

意見交換&パネルディスカッション

16:50~17:00

閉講式・写真撮影

※セミナー終了後、オンライン相談会を実施(希望者のみ)

連絡先

企画グループ
TEL:03-5202-6134  FAX:03-5202-0755  E-mail:creative@jcrd.jp