【終了レポート】令和2年度新たな知と方法を生む地方創生セミナー『関係人口を活用し、地域に挑戦のエコシステムを生み出す ~「中間支援機能」の役割と意義について~』

セミナー・研修 終了レポート

2020年08月03日

令和2年度新たな知と方法を生む地方創生セミナー
『関係人口を活用し、地域に挑戦のエコシステムを生み出す ~「中間支援機能」の役割と意義について~』

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 令和2年度 新たな知と方法を生む地方創生セミナー『関係人口を活用し、地域に挑戦のエコシステムを生み出す ~「中間支援機能」の役割と意義について~』を7月4日(土)に地方創生セミナーでは初となるオンラインで開催しました。全国各地から自治体職員など24名のご参加をいただきました。

講義Ⅰ「関係人口を活用した地域の取組事例紹介①」

後藤 雅人 氏(大分県竹田市役所商工観光課

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 大分県竹田市出身。大学卒業後、地元である竹田市役所に就職。

 税務課を経て、2012年4月から農村回帰推進室に配属、移住・定住の担当となる。これまで6年間で400名の移住を実現。

「面白いまちにする"共犯者のような仲間"をつくる!

 後藤氏からは、500人以上の人が移住した実績を持つ、竹田市の移住政策について学びました。職員の異動が不可避である行政では対応に限界があることから、行政と移住希望者の間にコーディネーターが必要と考え、竹田市は今年4月から移住コンシェルジュや集落支援員を配置した中間支援組織を立ち上げました。中間支援組織は移住支援だけではなく、学生と地元企業のつながりを生み出す実践型インターンシップの取組や地域の成長に寄与する支援なども行っています。今後も、地域と行政が一体となって、竹田のまちを元気にする取組を促進していくそうです。

講義Ⅱ「関係人口を活用した地域の取組事例紹介②」

講師:土屋 望生 氏(株式会社日添 取締役)

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 1993年、熊本県球磨郡五木村生まれ、五木村育ち。2015年、修行先としてNPO法人ETIC.ローカルイノベーション事業部に就職。2018年4月に五木村にUターン。2018年10月に同村にて株式会社日添を起業。人口1,000人の村で地域おこし協力隊も兼任しながら、地域活性化事業、人材育成事業(実践型インターンシップ)や副業兼業人材のコーディネート事業、デザイン事

「1,000人の村人みんなを幸せに」

 土屋氏からは、熊本県で人口が一番少ない村である五木村での取組をご紹介いただきました。土屋氏は地域資源のポテンシャルに着目し、株式会社日添としての立場と地域おこし協力隊としての立場を使い分け、それぞれを活かし、役割を互いに補い合って活動しています。受講生は地域課題を解決することばかりに捉われず、少しでも地域にプラスとなる幸せづくりに取り組む意識や姿勢を学びました。

講義Ⅲ「関係人口を効果的に活用する中間支援機能とは?」

宮城 治男 氏(NPO法人ETIC. 代表理事)

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 1993年より、若い世代が自ら社会に働きかけ、仕事を生み出していく起業家型リーダーの育成に取り組み、1,500名以上の起業家を支援。1997年より中小・ベンチャー企業やNPOに学生が参画する長期実践型インターンシッププログラムを事業化。2001年ETIC.ソーシャルベンチャーセンターを設立し、社会起業家育成のための支援をスタート。日本初の社会起業ビジネスプランコンテストSTYLE、社会起業塾イニシアティブ等を手がける。2004年からは、地域における人材育成支援のチャレンジ・コミュニティ・プロジェクトを開始。現在全国70地域に広がる。2011年から震災復興支援に注力し、右腕プログラムでは東北のプロジェクトリーダーのもとに250名のスタッフを送り込む。

伊藤 淳司 氏(NPO法人ETIC. ローカルイノベーション事業部 事業部長)

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 1997年からETIC.に参画し、日本初の長期実践型インターンシップ「アントレプレナー・インターンシップ・プログラム(EIP)」の事業立ち上げに携わる。コーディネーターとして、これまで500社以上の実践型インターンシップを活用した人材育成、少数精鋭組織のコンサルティングに関わる。2004年から「若者×経営者×地域=挑戦が生まれる日本」を目指すチャレンジコミュニティプロジェクト(チャレコミ)に参画。現在も日本全国の多様な地域・セクターのコーディネーター育成を担当。その他、社会起業家予備軍の成長過程におけるプロセス評価分析、行政・地方自治体との創業起業支援、リーダー育成協働プロジェクト、大学との実践型カリキュラム開発も担当。早稲田大学MBA取得。専門は『起業家型人材が有する思考・行動特性(コンピテンシー)に関する研究』。

 伊藤氏からは、関係人口と呼ばれる地域外の人材が地域で役割を持つことの重要性を学びました。また、受入地域内外とつながり、高いリーダーシップを発揮する中間支援機能が関係人口を効果的に活用する鍵であることも学びました。地域として発展を目指す上で、受入地域(自治体)が一方的に中間支援機能に任せるのではなく、事業を推進していくパートナーとして意識し、外部人材と協働していく必要性を伊藤氏は強調されました。

グループワーク

 今回のセミナーでは、講義ごとにオンラインの機能を活用したグループワークも行われました。講師の方々の話に対する疑問点の共有や意見交換を行った後、今後関係人口の取組を始めるに当たり、それぞれの地域でまず何ができるか、何をやりたいかをグループ内で共有しました。「取組を継続していくためにはどうすべきか」という問いかけや「こんな地域の活かし方もあるのでは」という意見が出るなど、活発な議論が行われました。

後藤氏との質疑応答

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セミナーを終えて

  今回のセミナーは初のオンライン開催でしたが、熱気は実際の対面さながら!参加者それぞれが改めて地域について深く考える時間となりました。

  最後に今後のアクション宣言を記入し、今日の学びを活かして取り組むことや目標を画面で共有しました。

アクション宣言発表

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以上、終了レポートでした!

今後も面白いセミナーが目白押しですので、是非ご参加ください!

スケジュール

7月4日 ※オンライン開催

0900~09:45 初めてZoomを活用する人向け体験会&簡単レクチャー
09:45~10:00

受付・受付シート記入

10:00~10:10 開講式(挨拶・今日の流れ説明)
10:10~10:50

自己紹介・参加者同士の問題意識&取組状況の共有

10:50~11:00

休憩 

11:00~11:20

関係人口を活用した地域の取組事例紹介①(講師:後藤氏)

11:20~11:40

グループワーク①(事例①についての感想・気づき・質問洗い出し)

11:40~12:15

事例紹介講師及び全体で質疑応答

12:15~13:15

昼休み    

13:15~13:35

関係人口を活用した地域の取組事例紹介②(講師:土屋氏)

13:35~13:55

グループワーク②(事例②についての感想・気づき・質問洗い出し)

13:55~14:25

事例紹介講師及び全体で質疑応答

14:25~14:35

休憩

14:35~14:50

関係人口を効果的に活用する中間支援機能とは?(講師:ETIC.伊藤氏)

14:50~15:00 個人作業①・グループワーク③の説明
15:00~15:20 個人作業①(自分の地域の関係人口の取組や課題、特徴を整理する)
15:20~15:40 グループワーク③(書いたものを共有)
15:40~15:50 全体共有
15:50~16:00

休憩

16:00~16:10

個人作業②・グループワーク④の説明

16:10~16:30

個人作業②(自分の地域でこんなことを仕掛けてみる!)

16:30~16:50

グループワーク④(書いたものを共有)

16:50~17:00

全体共有

17:00~17:30

全体質疑応答・意見交換

17:30~17:45

アクション宣言記入・写真撮影

17:45~18:00

閉講式

18:30~20:30

オンライン懇親会

連絡先

企画グループ
TEL:03-5202-6134  FAX:03-5202-0755  E-mail:creative@jcrd.jp