【終了レポート】令和2年度新たな知と方法を生む地方創生セミナー「『テレワーク』で地方創生~リモートワーク×移住×働き方改革~」

セミナー・研修 終了レポート

2021年02月24日

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令和2年度 新たな知と方法を生む地方創生セミナー「『テレワーク』で地方創生~リモートワーク×移住×働き方改革~」を11月20日(金)に地域活性化センターで開催しました。

オンラインとの併用で行われ、全国各地から自治体職員など57人のご参加をいただきました。

講演 「リモート」が変える~地域活性化の新しい形~

箕浦 龍一 氏【総務省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官】

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政管理局時代に取り組んだオフィス改革を中心とする働き方改革の取組は、人事院総裁賞を受賞(両陛下に拝謁)。

2017年の日本行政学会では、「機動力の高いナポレオン型管理職」として紹介される。中央省庁初の、基礎自治体との短期交換留学も実現するなど若手人材育成にも取り組んでいる。

「軽井沢リゾート・テレワーク協会」や「金沢イノベーション・ハブ研究会」、食を通じて健康と医療を考える「フードメディシンネットワーク」など、様々なプロジェクト・コミュニティにも参画している。

どこからでも仕事ができる時代

 箕浦氏より、リモートで働くことが地域にどのような影響をもたらすのか、ご講演いただきました。

 日本は諸外国に比べるとテレワークの普及率は低いですが、コロナの影響もあってリモートで働く人は増えています。自宅に限らず、カフェや新幹線の中など、インターネット環境さえ整っていればどこでも働くことができます。

 最近では旅行先で仕事をする「ワーケーション」も行われるようになり、リモートで働く環境を企業と自治体が協力して整える事例が紹介されました。

 また、テレワークの導入により「人のシェア」がしやすくなり、外部人材を積極的に活用した自治体の事例も紹介いただきました。

事例紹介① 北見市の取組について

松本 武 氏【北海道北見市商工観光部 工業振興課 工業係長】

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地元志向の強い北見工業大学の学生を、首都圏のIT企業本社で採用し育て、北見進出時のスタートアップ人材として、地元に戻ってテレワークで働く「サケ(鮭)モデル」での企業誘致を推進。

またUターンが見込める地元出身の大学生を対象に、テレワークに特化したインターンシップを展開するほか、テレワークの拠点を中心商店街に整備するなど、首都圏の人と仕事の誘引による地域経済の活性化に取り組む。

テレワークで新たな移住者を

 松本氏より、北見市の取り組みについてご講演いただきました。

 北見市には国立大学法人北見工業大学があり、IT企業と学生のマッチング支援をし、企業誘致を図ることにより若者の流出を抑制しようとしました。しかし、新卒者のみで北見市に支社を構え運営することは困難であったことから、東京の本社で数年間経験を積んだあとに北見市でテレワークを行うという人材の回流(サケモデル)へとシフトチェンジしました。

 松本氏は、サケモデルをさらに進めるため、首都圏の仕事を地方でテレワークする「ふるさとテレワーク」を推進したところ、企業だけではなく首都圏の移住者が増加した事例を挙げ、今後はより個人をターゲットにすべきだと強調しました。

 北見市は、現在数社と連携協定を締結し、新たなICT産業の創出を図っています。今後は、社員が北見市へ移住してもらえるように、補助制度の拡充や企業への働きかけをしていくことにしています。

事例紹介② これからの働き方

千葉 憲子 氏【(株)ガイアックス 社長室兼コミュニティディレクター】

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ITシステムの営業と営業企画を経て、2018年よりガイアックスに転職。

「働き方が自由な会社」でもあり、リモートワークや複業も推奨されているため、地元である長野とのゆるい二拠点生活を実践し、長野県塩尻市の特任CCOとしても活動。

人が繋がる場を作ることに興味があり、社内外で多くのコミュニティやイベントを運営。

My purpose は「人と人を繋ぎ、新しい価値を生む触媒になる」

限られた資源の活かし方

 千葉氏より、ご自身の経験を交えてこれからの働き方についてご講演いただきました。

 千葉氏は育休から復帰したときに、「労働時間=貢献度」という社風に疑問を感じ、時間や場所に縛られずに働きたいと考えるようになり、副業・起業・リモートワークなどが許されている(株)ガイアックスに転職しました。人やモノの資源が限られているなかで、場所や人・モノなどを共有して活用する「シェアリングエコノミー」や単発の仕事をその都度受ける「ギグエコノミー」がこれからの時代に必要であると感じたそうです。

トークセッション&質疑応答

 講師3名でのトークセッション及び受講者からの質疑応答がありました。
 特に印象に残ったことは、「地方の魅力より課題を発信した方が人材は集まる」ということです。地域・社会貢献をしたいと思っている人は多くおり、その人たちに直接訴えかけた方が協力を得られやすいと感じているそうです。
 その他にも、ワーケーションの取り組み方や仕事をする心構えなど、様々なお話をしていただきました。

セミナーを終えて

 地方から人が出て行ってしまう大きな理由として「仕事がない」が挙げられますが、テレワークはこの課題を解決する手段となると思います。
 また、テレワークはコロナ対策としてやらざるを得なかった側面もありますが、現在も継続している企業が多いところを見ると、企業にとっても大きなメリットがあるのだと感じました。
 セミナーをとおして、企業と地方が協力し、テレワーク・ワーケーションに取り組むことが大切だと学びました。

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以上、終了レポートでした!

当日スケジュール

11月20日(金)

13:00 ~ 13:15      受付
13:15 ~ 13:30     開会行事

13:30 ~ 14:20     講演【箕浦氏】

14:30 ~ 15:10     事例紹介①【松本氏】
15:20 ~ 16:00     事例紹介②【千葉氏】
16:10 ~ 17:10     トークセッション&質疑応答
17:10 ~ 17:20     閉会行事
17:20 ~        名刺交換会

連絡先

企画グループ
TEL:03-5202-6134  FAX:03-5202-0755  E-mail:creative@jcrd.jp